実験結果1。

メーデー、メーデー。
応答せよ。
こちらの声はとどいていますか。
メーデー、メーデー。
応答せよ。
応答せよ。
きこえますか。

そうやって、きもちのうみをおよいでいく。
時間でミーツしていたものやひとやことと決別し、レールのない世界で重力をわすれる。
地上からの、裏切り者、薄情者といった糾弾の視線にも怖気付くこと無く、
「メーデー、メーデー。」
宛ても無く唱えては、ただただ淡々と、昇り、沈み、およいでゆく。
まるで、自分が自分でないような。
不思議だけれど、自ずと然るべき自然な流れに、ただただ淡々と、この身この感触と感覚をゆだねる。

酔っぱらって電柱に強打した右頬が今になって痛んで、黄土色から鮮やかな青色へと毎時毎秒色づいていく。
表皮の奥から滲み出る青や赤のいろどりを見るたびに、宇宙みたいだなあ、と艶っぽい吐息が漏れる。
私の身体が理であると認知するたびに、尊さと畏怖に、泣きだしたくなる。
この身体も心もなにもかも、わたしのものではないのだと悟る。
所持も所有もまやかしで、すべてを産み出す元凶である。
それは愛しき人間らしさであり、憎むべき幻覚である。
新生児と白痴は宇宙。
この規律正しい俗世をものともしないその姿は、神にちかい。
多数が決断の権利を保有していると憤慨するとき、その心はすでに渦中で手中に在る。
争いなどくだらないと論じた時点で、土俵上に在し、争いの一部と相成っている。

私は私という個体を溶かしながら、白線の上つま先でステップを刻む。
この世のすべての次元装置を用いて、みえない世界ときょうも踊る。
音とは、空気の振動であり、リズムを産み出す偉大な発明である。
お天道様は、いつでもどこまでもついてくる。
愛のなにが素晴らしいか。
祈りを産むからだ。
愛は祈りへの次元装置。
忘れるとは、人間に許された唯一の逃げ道だ。
祈りとは、人間に赦された唯一の、救いだ。



あなたを愛することで
わたしを愛しているということにしていいですか
あなたを愛することで
わたしを救ってくれませんか
これは呪いだ
これは呪いだ
一生一生一生続く、呪いだ

じゅんじゅんの日記帳

じゅんじゅんのきまぐれ徒然お日記帳*

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